はんのこぶろぐ

はんのこしょんぼりがマイペースに日々のあれこれを語るんだと思います

有川浩 自衛隊三部作読んだ

はい、図書館戦争を読んで以来、すっかり有川浩フリークになりつつある俺です。

もともと「シアター!」は読んでて3巻まだかなーとか思ってたりはしたんですが、図書館戦争原作全六巻&映画のコンボですっかり虜になってしまいました。

で、有川浩の初期の「自衛隊三部作」ってのがあるっていうのが後書きとか解説とかからうかがえたので、すったら読むべさとほいほい読みましたのです。

 

塩の街

「塩害」と呼ばれる異常症状が蔓延した日本で、二人の男女が支え合って生きる物語。

・空の中

上空二万メートルで国内民間企業と航空自衛隊の航空機が、それぞれ謎の爆破事故に遭遇した。その空域には何があるのか。そして、殉職した自衛隊航空機パイロットの息子、瞬は「フェイク」と出会い、「フェイク」に何を見出すのか。

・海の底

海の中からでっけえザリガニが! 横須賀のお祭りに参加してた民衆が捕食されちゃう! 命からがら潜水艦に逃げ込んだ海上自衛官幹部候補生の二人+子供達約十人は、ザリガニに囲まれた潜水艦の中でどうやり過ごすのか。そして上陸して人間を食う気マンマンのザリガニ達に対し、”警察の機動隊”はどう対抗するのか。

 

のか、ばっかりですが大体こんなお話。

共通して言えるのは(海の底の解説にもありましたが)、現実世界の中に「一つ」SFがあること。あとは概ね人間対人間のドラマが展開されます。

有川浩作品の面白いところはやっぱりその人間同士のドラマのリアルさにあると思います。ご本人は「大人のライトノベル」なんて言ってますが、その読みやすさや会話の軽快さがリアルさを際立たせているんだと感じます。

あとやっぱりどの作品も自衛隊の仕組みやら機械類やら戦術やらの描写が巧みなんですよねー。「勉強になるなー」と思いながら読んでしまう訳です。催涙弾の水平撃ちがザリガニへの一番の対抗策、なんていう機動隊の悔しさ滲む戦い方とかね。

最後にある「参考文献」の量の多さにも舌を巻きます。見習います。

というかラヴです。ラブコメ大好き。どの作品にも危機の中にラブコメがあります。危機だからこそラブコメがいいのです。女性作家さんだからこそなのか、女性視点のらぶこめがとても可愛らしくてもう床をバンバン叩きたくなりますね。

ともあれどれも面白かった。あえて三作品で自分の中での序列を作るなら、「海の底<塩の街<空の中」ですかねー。空が一番なのはUMAとの対話がひたすら面白かったから! 海はその……グロ苦手ですねん……。「一日目」はもうほんとビクビクしながら読んでました。それだけ引き込まれてたってことでもありますかね。

 

で、今は各作品の外伝を含む「クジラの彼」を読んでます。頭の中で床をバンバン叩きながら。

まだ何冊も未読の作品がありますし、しばらく有川浩ワールドに没頭できそうで、嬉しいです。長い通勤時間に感謝ですわー!